ネクロスについて③サブギミックの選択

前々回はシュリットについて、前回は儀式モンスター及び必須枠について書きました。今度は、それら以外のカードについてです。

シュリットの制限化といわゆる仏チェインの9枚体制、そこに儀式以外のギミックを加えることで既存のネクロスに足りない部分を補うまたは強みを伸ばすことが出来ると思います。
これは個人個人で違うので、以下に挙げるのは一例です。他にも有用なギミックはたくさんあると思うので、研究してみてください。

a.エクシーズギミック
一番最初に思い付くのは、やはりランク4エクシーズに繋げるギミックだと思います。今までの構築でも入ってきていた「H・C 強襲のハルベルト」であったり、ライオウに強く出れる「フォトン・スラッシャー」をあえて選択すること、「召喚僧 サモン・プリースト」から「終末の騎士」に繋げるなど、挙げればキリがないくらいあります。これらの利点として、最小限の枠でルーラー魔法宣言やエクストリオ、魔封じ生け贄封じといった強い拘束力を持ったカードに対しての回答に出来る点です。これはとても重要で、相手のイージーゲームを抑止し五分五分のゲームに持ち込むことで、ネクロスの強みである返し性能で盤面をひっくり返すことが可能です。
しかし、最小限の枠で仕事が出来るといっても状況によっては噛み合わないこともあり、そもそも儀式を狙うデッキで無理にエクシーズすると後続を出しにくくなったり、妙な裏目を踏んでそのまま敗北することも考えられます。特にハルベルトは後攻有利のカードですが、打点の足りなさやそもそものコンセプトとの噛み合いで「有利な盤面を有利にするカード」になってしまう可能性があります。ライオウに対しても仕事が出来なかったり、彼岸モンスターの守備力を越えられなかったりといいことばかりではありません。リチュアチェインの打点ともぶつかってしまうので、旨味が薄いのもあります。個人的にはこのギミックならフォトンスラッシャーの方が打点やSS効果の融通が効くところなどで優秀におもえます。

b.シンクロギミック
今回の改訂で禁止から制限になった「グローアップ・バルブ」により、シンクロしやすくなりました。そのグローアップバルブのサポートとして最適なのが「マスマティシャン」です。
マスマティシャンからバルブを落として4シンクロに一瞬で繋がります。虹光を出して牽制や儀式サーチをするのが主に見えますが、新弾の「古神クトグア」に繋げてランク4エクシーズをまとめて処理することも出来ます。これによりルーラー、ひいてはEMEmに対抗策が出来ることになります。
バルブの素引きが気になりますが、元々マスマティシャンはネクロスに入っていた時期があるので、悪い選択肢ではないと思います。

c.別テーマのギミック
これは個人の好みが強く出てくるところだと思います。儀式魔人特化型やSRやハンド、マイナーなところだとシャドールや彼岸との混合もあり得ます。
いわゆる混ぜ物との親和性はあまり高くないデッキなので、調整はかなり難しくなると思います。下手をすれば完全に別物になってしまうこともあるかもしれません。


ハルベルトやマスマバルブであれば少ない枠で劇的な違いが出ますが、どれを採用するにしても、確定枠の多いネクロスで何を切るのか、召喚権やエクストラとの相談、罠の選択との齟齬はないのかなど、利点だけではない、また別の考えるべき課題がでます。
もちろんそれを乗り越えても、構築だけでは乗り切れないプレイングの壁もあります。いかに考えてプレイをするかが一番重要なのは変わりません。