竜剣士②:拡張性と危険性

環境の変化が起こらないまま、来月にはもう改訂というハイペースな状態が続きますが、今回の記事も独自の構築を挙げていきます。

前回、竜剣士はテーマ内での構築を目指せるレベルにある、それを前提としてサンプルを組み立てました。
その後ADSや対人戦を繰り返しこなしていく過程で調整していった結果、いくつかのポイントがわかってきました。それを踏まえて、調整案を提示します。

a.前回の反省点
以前挙げた状態の構築の最大の弱点は、なんといってもライオウの扱いです。
メタカードとして、打点要員としても非常に優秀なカードですが、使い手にもプレイングを強いるカードであるため、ある種諸刃の剣になっていました。そこで、ライオウを一旦はずし、他に拘束力のある置物モンスターをなににするか、そこが課題でした。

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b.拡張性と構築のバランス
レスキューラビットの返し能力や展開性能はずば抜けて高いため、手札誘発に目をつぶっても軸に据える必要があると考え、基準にしました。
それにより置物モンスターがエクストラのモンスター、ここではラギアになりました。
ラギアを構築の範囲内に置くことで
1.デッキ内のバニラの比率が上がりデッキパワーが下がる
2.事故率が上がる
3.ナチュビに繋げるための素材
というポイントが見えます。今回は基本的にバニラの打点の高さによるハイビートを狙いにしているため、デッキパワー面に関しては問題がないと考え、事故率に関しても妥協できるラインに落ち着いたため、採用を決めました。
しかし、デッキ内でおおよそ許容できるであろうバニラモンスターの比率を大幅に越えているため、素引きによる「どうしようもないハンド」の生まれる可能性は依然として捨てきれません。

c.プレイにおいて
このデッキは一見EM竜剣士の下位互換に見えますが、実は大きく差別化を図っている部分があります。そこがプレイにおいて重要な部分でもあります。
一つ目は、レスキューラビットの持つ仕事の幅の広さです。これは、通常であればマスターPをリクルートしマジェスターに繋げサーチを行う、という安定択をラギアと共有する形になります。どうしても展開が弱いとき、主にバックの罠が少ないなどの状況で、さらにマジェスターを出すよりはラギアの効果に賭け、うまく流すことを目的としつつ、最後の詰めとしてカウンター罠を増やす感覚で出すことで、相手の思惑を外しつつ勝ちを近づける想定となっています。このマジェスターなのかラギアなのか、という選択がまずこのデッキを扱う上での重要なポイントです。
二つ目は安定性です。ペンデュラムに向かう安定性はEMに勝るテーマはありません。ですが、このデッキにはその安定性を多少犠牲にしてもいいレベルの強みがあります。それは対ペンデュラムデッキに対する立ち回り安さです。
メタを張られた場合、ペンデュラムに向かえない、もしくはスキルドレインなどを張られた場合でもある程度の戦線維持、またはライフを取る意識などが主です。また、スケールに貼るカードがEMのような展開補助ではなく、レクターやアリアドネなど、スケール効果の部分においてメタ性能、サポートなどをこなす状態にもっていくことが出来ます。これは、眼差しケアをラギアや他のカードで補うことが出来、かつ単騎の打点でビートがしやすいこのデッキならではのプラス点だと思います。
これらはプレイにおいて差が出る部分であり、動かす上で意識すべき面だと思います。

d.さらなる調整
現状の構築では融合とワイアームによる事故ハンドに対する気休めによる展開補助をサンプルとしていますが、他にも幽鬼うさぎ緊テレギミックによるシンクロ軸、ライオウやその他光属性モンスターを増やし同胞の絆を見れるメタ軸、HEROなどの少数で多大なパワーを持つテーマとのタッチレベルでの共存など、純構築をめざしてはいますが、調整案としてはありだと思います。また、エクストラのモンスターの見直し、特にラギアとドルカの選択やイグニスターの追加、他ランク4エクシーズの取捨選択などが自由に行えます。これは既存の型にハマった環境デッキとの一番の差かもしれません。プレイヤーやプレイ傾向、環境や改訂などの要素から、自由に考える余地のあるデッキタイプだと思います。