竜剣士:テーマ内での完結の可能性

年明け最初の記事は竜剣士についてです。
今現実の紙のカードからは離れているので、あくまでも仮想として、理論上のこと、として考えていきたいと思います。

現在、EMEm環境終了直後からEMの新たな相方として竜剣士が主流となり、環境を席巻しています。確かに、EMが相変わらず強い、というのは言わずもがなな面がありますが、竜剣士というカテゴリ、テーマ自体もある種異常なまでの汎用性を持っていると考えています。
なおここでは、竜剣士という表記ですが一部を除き竜魔王も含めています。

a.竜剣士とは
COREで登場し、通常エキスパンションとともに、それらの新規テーマと同時に少数枚追加される形で進化していったカード群です。BOSHでの竜呼相討つの追加を皮切りにテーマとして、最新弾であるSHVIでの追加で、おそらくですがカード群として基本的な部分(ここではOCGのストーリー上での)は揃ったのではないでしょうか。
メインデッキに入るカードとしては
・モンスター
竜剣士ラスターP、竜魔王ベクターP、竜剣士マスターP、竜魔王レクターP、虚竜魔王アモルファクターP
・魔法
竜呼相討つ、真竜の目覚め
エクストラのカードは
爆竜剣士イグニスターP、昇竜剣士マジェスターP、剛竜剣士ダイナスターP
などがあります。

b.強さ
これらのカード群の強さは、まずステータスの高さです。
ラスターとベクターですら1850であり、マスターとレクターは1950と、一般的な☆4アタッカーの水準を超えています。これらはライフを取る速度に直結し、素材およびスケールに置かなくても戦力として戦えることを意味します。ドクロバットエアーマン、ハルベルトなど、1800打点のメリット効果持ちモンスターに対してもデメリットなしで戦闘破壊が行え、代表的なメタモンスターであるライオウに強く出れるマスターとレクターの存在は非常に貴重です。
元来、1950打点のモンスターは完全なバニラモンスターかデメリット持ちが多かったのですが、マスターに関してはスケールとP効果を持っているため、それらのバニラとは一線を画しています。レクターもデメリットに近い、という解釈も出来ますが、明らかなデメリットではないので、これも問題ないかと思います。
打点以外にも、明らかに狙ったようなスケールの設定があります。3と5なので、カテゴリ内で☆4モンスターをPS出来るようになっています。これもまたただの打点の高いバニラ、とは違う形です。

そしてこれらのカードをパワーカードたらしめ、環境に押し上げたのは間違いなく竜呼相討つの存在でしょう。
同様にデッキからモンスターをリクルート出来るカードの代表格、例としてヒーローアライブや予想GUYと比べても、リクルート出来るモンスターが不確定であるという点を除き破格の性能です。速攻魔法であり、しかもリクルート以外にもエクストラ肥やしとスケールのセットを選択出来る大きすぎるおまけがついているので、インフレが目立つ9期のカードの中でも凄まじいものがあると思います。これでいてターン1以外のデメリットらしいデメリットはなく、ライフコストも発動条件もないわけです。
また、そこから展開されるエクストラのモンスターに関しても、それぞれが特定の場所からの展開能力を持ち、イグニスターに関しては対象をとらない除去、マジェスターはサーチ、ダイナスターは破壊耐性があるため、盤面の制圧と展開を同時に出来ます。

c.可能性
基本的には現在、EMと組み合わせたり出張パーツとして非常に高い汎用性を持っている竜剣士ですが、かつての征竜のように純構築によっても戦える可能性は充分あると思います。
ラスターという軸を元に、インフレの影響を受けた汎用性の高いカードを追加していくことで、環境に匹敵するレベルのデッキは少なくとも現状だけで出来上がるはずです。今後、ペンデュラムサポートが来ることが新規カードを得ることと同義になることもまた強化されるというのも期待が高い側面です。

d.サンプル
f:id:seshiguitar:20160115190100j:plainf:id:seshiguitar:20160115190112j:plain

上記のレシピはあくまで現段階でのサンプルです。
基本的にはハイビートに近い形を取ります。

・調整
おそらくですが竜剣士カテゴリの枚数がかなり難しいと思います。ベストが全く見えないので、ここに苦労しています。バニラの枚数、特にマスターの枚数が難しいです。今回はベクターを減らしマスターを3枚にしています。
レスキューラビットを採用するならベクターと合わせて3枚ずつ計6枚が確定なのですが、ここではレスキューラビットを避けています。理由としては妨害を受けやすい、竜呼相討つとイグニスター、ラスターの効果で破壊した場合などによりデッキの中から減った状態で引いた場合や、ヴェーラー・増Gの兼ね合いがあり、予想GUYによる安定性を取りました。ラビットの方がパワーは高く、破壊されるデメリットもエクストラ肥やしに使えるため、ここは選択です。
手札誘発は幽鬼うさぎは確定です。緊急テレポートとの噛み合い、チューナーであるため☆4モンスターとシンクロしメテオバーストを出せるのは彼岸に強く出れる点です。
アリアドネはラスターの効果や眼差し、ステータス、そして神系罠のサーチで使えるため重要です。追加のモンスターとしてライオウを採用していますが、使い方が難しい上にうまく機能しなかったり、順番を間違えると自分の首を絞めることになるので注意すべき点です。

魔法に関してはツイツイを優先、羽根帚はツイツイの3枚目に差し替えてもいいと思います。緊急テレポートはリクルートという点で竜呼や予想GUYと同様なため、展開のサポートであり、ペンデュラムできない幽鬼うさぎを召喚権を使わず出せるのも強みです。
そして、この構築で目をひくのは精神操作だと思います。これがあるかないかで、このカードの使い方で勝敗が決まることがあります。無しで組むなら、要らないと判断した場合は別のカードに変えてもいいですが、一度使ってみてください。
罠はアリアドネのサーチ先です。複数枚素引きするのはよくないですが、スケールにアリアドネがあればライフコストを踏み倒せるので少しだけ多めに入れてます。神系だけでなく、他のカウンター罠も視野にいれておくと幅が広がります。

エクストラはEM竜剣士とあまり変わらないですが、シンクロモンスターメテオバーストは必須です。クリアウィングは自由枠なので、好きなエクシーズや他のシンクロなどと入れ替えてもいいと思います。
サイドは一応スキドレはいれておくと便利です。基本的には使い捨て感覚でも仕事は出来るはずなので。他はメタに合わせて、調整した部分で足りないところがあれば随時考えていきたいと思います。

いろいろ考られる幅が広いので、竜剣士というカテゴリの持つ面白さと可能性は非常に魅力的です。